Wonderful World

南アフリカ・ジンバブエの日々 海外協力隊

本「チエちゃんと私」

久々に本を読んだ!

よしもとばななさん。

原マスミさんの絵はいつも素敵。

このお花は朝顔ですね。

 

夏の恋の始まり的なやつが読みたかったんですけど

友達に勧められた「なんくるない」が図書館になかったので

その友達がチエちゃんだったから、これにした。

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いやー読み始めて笑ってしまった。

 

チエちゃんっていうのは、40代の女性なんだけど設定が

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 オーストラリアの自給自足のヒッピーのサーファーのグループのコミューンに住んで

有機農園を手伝っていた!

しかもブリスベン近いって、笑。

私がオーストラリアで訪ねたとこかなあ。

エコビレッジって、いろいろあったと思うからまあわからんけど(30年前)

 

「私」の両親は、マレーシアに移住しています。

父は癌で闘病してて治ったらしく、退職後に。

その母のセリフ。

「でもね、海外に出るとわかるよ。お金は一番に大事じゃないんだっていうことが」

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うわー、わかるな、それ。

後、死に方。病院で死ぬのが普通になってる日本。

寝たきりが普通の日本。

でも本当はもっと他にあるよね。

 

私の父は癌で死んだので、

癌だとわかってからの闘病と、その時の周りの衝撃、影響力。

その辺もわかるなーと思って読めた。

いろいろ吸い取られるんだ、病気に。

 

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「私」は、イタリアの雑貨の買い付けの仕事をしていて

親戚のおばさんの店で働いてる。

イタリアのこともいろいろ出てきたなあ。

お酒のリモッチェロの事、ベネチアングラス。

なんか美味しそうなもの食べてたなあー。

「私」50代とチエちゃん40代と奇妙な女二人暮らし。

自由だけど、なんか変な感じ。

だめっぽい男と火遊びしたりして、これということもなく人生は過ぎていく。

子供もなく、先細りの寂しい人生、、、

ということはなくて

「私」の暮らしは、毎日が燃える炎のような赤い輝き、、

外からはわからないんだけど

こうみなぎってくるものがある、それは私だけのもの!っていう

なんか素敵な終わりだったなー。

 

イタリア、オーストラリア、マレーシア、日本の話が出てくる。

2007年に出されてるから、東北大震災よりも前からずっと

作者の周りに、「移住」とかエコビレッジとかそういう人が周りにいらっしゃったんでしょうね。

うおー すごい、今読んでも全然通じる内容。

 

いろいろ人生について考えさせられ、

おもしろかったです。